「人工冬眠」と「低体温状態」の手術方法総合案内所 |
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【「人工冬眠」と「低体温状態」の手術方法総合案内所とは】 |
緊急手術が必要な患者の血液を冷たい生理食塩水で置き換え、冬眠・低体温状態にして手術を行う「人工冬眠」と「低体温状態」の方法を概説します。
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【「人工冬眠」と「低体温状態」の手術方法のニュース記事要約】 |
「人工冬眠」と「低体温状態」の手術方法のニュース記事は、こちら(ソース記事は、予告なく削除されることがあります)。
- 銃で撃たれたり、刃物で刺されたり、貫通傷を負った患者に対して、「人工冬眠」の状態にして手術を行うことが想定されています。
- これらの患者は、心停止で心拍がなく、蘇生率は7%しかありません。従来は、体内の50%以上の血液が失われ、緊急処置をして、胸部を開き、心肺蘇生法が施されます。
- 「人工冬眠」は、大動脈にチューブを通して、生理食塩水を送り込み、心臓から全身の血液を生理食塩水に置き換えます。最も脆弱な脳にも4〜5分内に生理食塩水が送られ、そして、2時間以内に傷口の手術が行われます。
- 最初に「人工冬眠」の研究を試みたのは、アリゾナ大学のピーター・リー博士です。軍隊の負傷兵の治療のために開発し、ブタでの実験を重ねました。
- 今現在は、この純粋な「人工冬眠」の臨床試験例はありません。
- ピッツバーグ大学UPMCのプレスビテリアン病院のサム・ティッシャーマン博士ら外科医は、最近、「人工冬眠」に近い「緊急保存と蘇生(Emergency Preservation and Resuscitation)」の実用化に向けた臨床試験をスタートさせました。
- 「緊急保存と蘇生」は、患者の血液をすべて抜き、冷たい生理食塩水に置き換え、「低体温状態」にし、外科的手術を行う方法です。
- 「低体温状態」になると、酸素の消費量が劇的に下がり、細胞活動が停止し、酸素やエネルギーの供給がなくても、仮死状態で生きることができます。体温は、15分間、摂氏10度という低温状態に保たれます。
- 今現在は、「人工冬眠」の臨床試験を待つ状態で、より多くの条件の患者にも適用できるよう期待されています。
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【「人工冬眠」と「低体温状態」の関連情報】 |
- 「生理食塩水」とは、体液とほぼ等張の0.9%の塩化ナトリウムを含む食塩水です。
- 「人工冬眠」とは、宇宙を移動する際などに老化を防ぐための手段で、SFの世界では、よく見受けれらます。
- 「冷凍保存」が論じられたこともありますが、細胞が破壊されてしまうので、実現は難しいです。ただし、「人体冷凍保存(クライオニクス、cryonics)」というサービスがあり、人の遺体をマイナス196度の液体窒素化で冷凍保存し、将来蘇生しようというものです。その実現性には高いハードルがあります。
- しかし、精子の冷凍保存などは実用化されています。
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【豆知識】 |
- 2008年、理化学研究所の若山照彦氏のチームが、死後16年間冷凍保存されたマウスからクローンマウスを作ることに成功しました。これは、冷凍保存されたヒトの遺体からクローン人間を作ることも可能であることが証明されました。ただし、記憶などを受け継ぐことは難しいと思います。
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