「脱炭素」は、一言で言えば、「二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を実質ゼロにする」ことです。
「実質ゼロ」というのが、キーポイントです。
それを実現した社会を「脱炭素社会」と言います。
「カーボンニュートラル」は、一言で言えば、「温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる」ことです。
つまり、「脱炭素」=「カーボンニュートラル」なのです!
両者とも、温室効果ガスの排出をゼロにはしません。あくまでも、排出はするけれども、それを吸収する手段を設けて、プラスマイナスゼロにするのです。
ただし、「脱炭素」を英語で書くと、「Decarbonization」となりますが、「炭素の排出をゼロにする」という意味になってしまいます。「脱炭素」は、あくまでも、排出を「実質ゼロ」にすることです。したがって、英語で書くことは、あまり推奨しません。どうしても、英語で書きたければ、「reduce carbon emissions」や「carbon emissions reduction」と書くと良いでしょう。「炭素の排出を減らす」という意味です。
地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、2015年にパリ協定が採択され、世界共通の長期目標として、
等を合意しました。
この実現に向けて、世界が取組を進めており、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げているところです。
アメリカは、トランプ氏が、パリ協定から離脱を表明しましたが、バイデン氏が、復帰させました。2035年までに電力セクターで、2050年までに社会全体で、カーボンニュートラルを実現する公約を掲げています。
中国は、2060年までに、カーボンニュートラルを実現すると表明しました。
イギリスは、二酸化炭素の排出量の多い化石発電の比率を2分の1まで減らし、2050年に排出量を実質ゼロにすることを法制化しました。
南米のスリナム共和国と南アジアのブータンは、すでにカーボンニュートラルを実現して、排出量が吸収量を下回る「マイナス排出量」の状態になっています。
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