GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議では、原発の再稼働、運転期間の延長、次世代原子炉の建設などを検討する案を示しました。「ニュース&短文解説」「小型原子炉(SMR)」などにも言及。
政府は24日、首相官邸で開いた「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」で、安全性が高いとされる次世代原子力発電所の建設を検討する案を示した。ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー市場の混乱で、電力の安定供給が危ぶまれていることを背景に、原発の新設は想定しないとしていた従来方針を転換する。
資源エネルギー庁によると、国内では現在10基の原発が再稼働済みで、GX実行会議では来夏以降に追加で7基の再稼働を目指す方針を確認。地元の理解確保に向けて、国が前面に立って対応を行うとした。
また、原則40年・最長60年と法律で定められている原発の運転期間についても、延長の在り方について今後の論点に盛り込んだ。岸田首相は、次世代原発の開発などと併せて年末までに具体的な結論を出せるよう、検討を加速するよう求めた。
2022年8月24日:Bloomberg
GX実行会議の原発に関する項目をまとめると以下のようになります。
既存の原発の活用や、次世代の原子炉の開発や建設を検討する方針を、政府が示したことについて、杉本知事は「われわれが申し上げてきたことの実現に向けた第一歩だ」と述べる一方で、政府に対して、長期的な原子力政策を明確にするよう求めていく考えを示しました。
28日開かれた県議会の予算決算特別委員会では、政府の新たな方針に対する県の姿勢がただされ、杉本知事は「われわれがこれまで申し上げてきたことの実現に向けた第一歩だ」と述べました。
その一方で「原子力の将来像があいまいなままでは立地地域の安全にも影響があり、地域の将来像を描く見通しが立たないことにもなる」と述べて、政府に対して長期的な原子力政策を明確にするよう重ねて求めていく考えを示しました。
8月、政府が示した新たな方針をめぐっては、嶺南地域の立地自治体の長からは、期待感を示す発言が上がっています。
2022年9月28日:NHK
原子力の立地地域は、概ね賛成なのでしょうか。
毎日新聞と社会調査研究センターが17、18両日に実施した全国世論調査では、原発についても尋ねた。岸田文雄首相は原発の新設や増設を検討する方針を示した。原発の新増設に賛成かと聞いたところ、「賛成」は36%で、「反対」の44%を下回った。「どちらとも言えない」は20%だった。18~39歳は賛成が反対を上回ったが、40~50代は賛成と反対がそれぞれ約4割で拮抗(きっこう)。60歳以上は反対が賛成より多かった。
既存の原発の再稼働を進めることについては、「賛成」が46%で、「反対」の32%を上回った。「どちらとも言えない」は21%だった。首相は8月にあった脱炭素社会の実現に向けた「グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議」で、長期的な電力の安定供給に向けて、次世代原発の開発に加えて、新増設の検討を指示し、既存の原発の再稼働を進める意向を示した。
2022年9月18日:毎日新聞
反対したい気持ちも分かりますが、化石燃料の高騰で、他に道がないのかも知れませんね。
「安全でクリーンかつ、安価な新世代の原子炉を採用する」。英国のジョンソン首相は4月、こう宣言した。英国では20年以上、原子力発電所の新増設がなかったが、2030年までに最大8基を建設し、原発の活用にかじを切る。50年時点の電力需要に占める原発の割合は足元の16%程度から25%に上がる。
2022年9月2日:日本経済新聞
諸外国でも、次世代原発の動きが活発です。
小型原子炉(SMR:Small Modular Reactor)とは、出力が比較的小さく、パッケージ(モジュール)で製造される次世代原子炉のことを指します。
IAEA(国際原子力機関)の定義によれば、出力が30万kW以下とされ、主流の大型炉(100万kW超)に比べると3分の1ほどの規模となります。
中でも、5,000kWほどのものもあり、マイクロ原子炉と呼ばれています。
小型原子炉再生可能エネルギーが普及すれば、製造コストも安くなるとは思いますが、今のところ、原発のコストが、とても低くなっています。
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