市販薬(一般用医薬品、OTC医薬品)ネット販売が、ビデオ通話での服薬指導を条件に、全面解禁されました。一部の薬(解熱鎮痛剤、かゆみ止め、鼻炎用薬、風邪薬、胃腸薬)も、買えるようになりました。ここでは、ネットでの買い方(購入方法)、ビデオ通話による服薬指導のやり方などを解説しました。
厚生労働省は、2023年11月22日に、対面販売の義務が残っていた一部の薬について、ビデオ通話による服薬指導を条件に、非対面での購入を認める方針を発表しました。
具体的には、以下の5つの薬が対象となります。
これらの薬は、一般用医薬品(OTC医薬品)に分類されていますが、これまでは、対面販売が義務付けられていました。これは、これらの薬の使用に際して、服用者の状態や体質に応じた適切な服用方法や注意事項を指導する必要があると考えられていたためです。
しかし、近年では、インターネットの普及により、消費者が自宅にいながらにして薬に関する情報を収集しやすくなりました。また、ビデオ通話による服薬指導の技術も進歩し、対面と同等の服薬指導が可能になってきています。
これらのことから、厚生労働省は、ビデオ通話による服薬指導を条件に、非対面での購入を認める方針を決定したのです。
なお、ビデオ通話による服薬指導は、薬剤師または登録販売者が行います。また、服用者の状態や体質に応じて、対面での服薬指導が必要な場合は、そのように指示することもあります。
ビデオ通話による服薬指導は、以下の流れで行われます。
まず、医療機関で診察を受け、処方箋を受け取ります。処方箋には、薬の種類や用法・用量、注意事項などが記載されています。
処方箋を受け取ったら、薬局に送信します。薬局は、処方箋の内容を確認し、服薬指導を行う薬剤師または登録販売者を決定します。
薬局から服薬指導の予約の連絡が来ます。予約時間までに、服用者の状態や体質に応じた服薬指導ができるよう、準備しておきましょう。
予約時間になると、ビデオ通話による服薬指導が開始されます。薬剤師または登録販売者は、服用者の状態や体質を確認し、処方された薬の適切な服用方法や注意事項を指導します。
服薬指導が終了したら、薬を受け取ります。薬局によっては、配送を希望することもできます。
具体的な服薬指導の内容は、以下のようなものです。
服薬指導は、服用者の安全かつ適切な薬の使用に欠かせないものです。ビデオ通話による服薬指導は、対面での服薬指導と同等の効果が得られるように、厚生労働省のガイドラインに基づいて実施されます。
ビデオ通話による服薬指導を受ける際には、以下の点に注意しましょう。
ビデオ通話による服薬指導は、対面での服薬指導に代わる新たな服薬指導の形です。今後、さらに普及していくことが予想されます。
市販薬のネット販売とは、インターネットを通じて市販薬を販売する行為です。日本では、2015年12月に改正薬事法が施行され、それまで禁止されていた一般用医薬品のネット販売が解禁されました。
市販薬のネット販売は、以下の流れで行われるのが一般的です。
情報提供は、電話やメール、オンラインチャットなどを通じて行われます。商品の使用方法や注意事項、副作用などの情報を提供します。
市販薬のネット販売には、以下のメリットがあります。
一方で、以下のデメリットもあります。
市販薬のネット販売を利用する際は、以下の点に注意しましょう。
また、購入した商品に異常がないか、必ず確認するようにしましょう。