1p
【図解】量子コンピュータの仕組み・原理とは?計算方法をわかりやすく
はじめに
量子コンピュータの仕組み・原理・計算方法をわかりやすく図解しました。
量子コンピュータの仕組み
実際の計算
「0」と「1」の重ね合わせの状態を実現できる「量子ビット」を作ります。
それに、マイクロ波を当てると、量子ビットが「0と1」が重なった状態に操作されて、最終的に「0」か「1」の答えを導き出します。
答えの導き方
具体的には、あらかじめ設定したアルゴリズム(計算方法)に基づいて、量子ビットを操作します。
これは、「ゲート操作」と言われます。
ゲートの働き
「アダマールゲート」とは、「0と1が重なった」状態を作ることができるゲートです。
回路図に配置
アダマールゲートを「回路図」に配置します。
計算前の量子ビットが、「0」になっていて、アダマールゲートを通ると、「0と1」が重なった状態になります。
最後の記号は、最終的な答えを「測定」することを示します。
CNOTゲート
「CNOTゲート」は、ある量子ビットが、別の量子ビットに影響を与えるゲートです。
影響を受けた量子ビットは、「1」に反転したりします。
これを「もつれさせる」働きと言います。
重ね合わせる
これは、4量子ビットの回路図です。
「重ね合わせる」ゲートを通ると、それぞれ50%の確率で「1」か「0」の答えが、出る状態になります。
その後、「もつれさせる」ゲートを通ると、量子ビットの答えが、絞り込まれます。
花の育成
白か赤の花が咲く種(量子ビット)に肥料を与えて、生育(計算)すると、50%の確率で、白か赤(0と1の重ね合わせ)になります。
その後、どのような肥料を与えるか(どういうゲートの組み合わせで、量子ビットを操作するか)、どのように肥料を与えるか(どんなアルゴリズムで実行するか)によって、白か赤か(0か1)が決まります。
ゲート方式
つまり、最初は「0」の量子ビットを複数の「ゲート」で操作し、「測定」された時に、「0」か「1」の答えが出るという仕組みです。
アニーリング方式
一方、たくさんの選択肢の中からベストな答えを導き出す組み合わせ最適化問題に特化した「アニーリング方式」もあります。
- 特化型(量子アニーリング方式)は、量子の性質を利用して、組み合わせ最適化問題を解くもの
- 「イジングモデル」と呼ばれるモデルに問題を設定して、量子コンピュータで解く
量子コンピュータの原理
量子コンピュータの動作原理
- 量子コンピュータとは、量子力学の原理を情報処理に応用したコンピュータ
- 従来の古典ビット0か1かでなく、0と1の「重ね合わせ状態」も持つ量子ビットにより実現される
高速計算の仕組み(量子干渉)
- 量子の特徴である波動性を利用して、波をうまく干渉させて正解の確率振幅を高めつつ、不正解の確率振幅を 低下させる(打ち消す)ことで、効率的に解を抽出する(*量子干渉という)
- 量子コンピュータは同時に多数の状態を表現できるため、量子干渉を巧みに用いることで高速計算を実現
「量子」および利用している特性の例
- 量子が備える「重ね合わせ」、「量子もつれ」などの特性を利用して実現
主な量子ビットと原理
- 量子ビットをどの物質で表現するかは、様々方式が存在
- 集積化による規模拡大が期待できる「超電導」が主流。コヒーレンス時間が長い「イオントラップ」も注目
量子コンピュータの解法手順
- 量子が持つ性質を利用している点は共通だが、量子ゲート方式と量子アニーリング方式では課題解決に対する アプローチや実装方法は大きく異なる
量子ゲート方式のプログラミングと計算
- 量子ゲート(回路)を適切に配置して問題を解く
- 量子ビットを1初期化、2ゲート操作、3測定、の3ステップで演算する
量子ゲート操作の例
- 古典コンピュータにおける論理回路のように、量子ビットを操作する量子ゲート(回路)が存在する
- 実現したいことに合わせて、これらをうまく組み合わせる
参考サイト
- 日本経済新聞
- 日本総合研究所
姉妹サイト
量子コンピュータとは
量子コンピュータの仕組み・原理とは
量子力学とは
量子ビットチップ素子の構造
量子コンピュータの種類・分類・方式
量子コンピュータの歴史・年表・変遷
量子コンピュータの性能比較
量子コンピュータのメリット/デメリット
スーパーコンピュータとの違い
量子コンピュータの活用事例
暗号解読のできる量子コンピュータ
量子コンピュータ関連銘柄
サブスクリプション
免責事項・著作権表示
情報が古かったり、間違っていることなどによる損害の責任は負いかねますので、ご了承ください。
Copyright (C) SUZ45. All Rights Reserved.