「アフターコロナの定義・意味とは?」「5類になったらアフターコロナ?」「アフターコロナなんてない?」。アフターコロナとウィズコロナの違いにも言及。
「アフターコロナ」とは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行が終息した後の社会や経済、生活様式などを指す言葉です。この言葉は、COVID-19の感染拡大が世界的な問題となった2020年以降、よく使われるようになりました。アフターコロナでは、新たな生活様式や働き方、ビジネスモデルの構築、国際的な関係の変化などが予想されています。ただし、感染症の状況や社会経済情勢が今後どのように変化するかによって、アフターコロナがどのようなものになるかは予断を許さない状況です。
コロナは、大流行が終息しても、変異をするなどして、今後も、流行することがあるでしょう。
ヒトの免疫も、徐々に弱くなって、対処できなくなってしまいます。
そのため、毎年のように、ワクチンを打つか、コロナ治療薬に頼るかしかありません。
それでも、アフターコロナの定義を一言で言えば、「コロナが5類になったら」です。
もちろん、業界によっては、これより後にコロナ前の状態に戻ることもあり、それをもって、アフターコロナと定義する場合もあるでしょう。
しかし、少なくとも日本のアフターコロナの定義は、上記のようになります。
それによって、社会のあらゆる事象が、一区切りつきます。
それを境にして、「アフターコロナ」とするのです。
なお、「集団免疫を得たら」という定義も成り立つかも知れませんが、ウイルスが変異する以上、適当でないと考えています。
アフターコロナの意味を一言で言えば、「コロナが特別なことではなくなった状態になること」と言えます。
コロナウイルスは、正確には、元々あったのです。
これからも、付き合っていくのです。
そして、5類のインフルエンザと同じように、毎年のように流行することもありうるのです。
もっとも、インフルエンザは、毎年流行するので、「アフターインフルエンザ」とは言いません。同じように、「アフターコロナ」などというものもないのかも知れませんね。
個人的な見解としては、「アフターコロナなんてない!」というのが、結論です。
アフターコロナは、「ウィズコロナ」という言葉にも置き換えられます。
しかし、ウィズコロナは、あくまでも、コロナと共に過ごすことを指します。
だから、アフターコロナになった時は、ウィズコロナの後になります。
コロナを過去のものと感じる時が、アフターコロナなのです。
ただ、おそらく、そこに至る前に、「アフターコロナ」になると思われます。
つまり、コロナが5類になります。
あくまでも、区切りをつけて、アフターコロナとするのです。
能動的に社会を変えていくためですね。
2類相当のコロナと5類のインフルエンザの比較です。
項目 | コロナ | インフルエンザ |
分類 | 2類相当 | 5類 |
国・自治体の要請 | 入院の勧告・就業制限・外出自粛の要請可 | なし |
検査・治療費 | 全額公費負担 | 公費負担なし |
患者の報告 | 全数報告 | 基幹病院からの定点報告 |
2類相当から5類になると、随分と措置が簡略になります。
分類 | 対人措置 | 対物措置 | その他 |
1類感染症 | 入院(都道府県知事が必要と認めるとき)等 | 消毒等の措置 | 交通制限等の措置が可能 |
2類感染症 | 入院(都道府県知事が必要と認めるとき)等 | 消毒等の措置 | ー |
3類感染症 | 就業制限(都道府県知事が必要と認めるとき)等 | 消毒等の措置 | ー |
4類感染症 | ー | ー | 動物への措置を含む消毒等の措置 |
5類感染症 | ー | ー | 発生動向調査 |
分類 | 感染症の疾病名等 |
1類感染症 | 【法】エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱 |
2類感染症 | 【法】急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルスに限る)、結核、鳥インフルエンザ(病原体がイ ンフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清亜型がH5N1であるものに限る。以下「鳥インフルエンザ (H5N1)」という。) |
3類感染症 | 【法】腸管出血性大腸菌感染症、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス |
4類感染症 | 【法】E型肝炎、A型肝炎、黄熱、Q熱、狂犬病、炭疽、鳥インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1)を除く。)、ボツリヌス症、マラ リア、野兎病 【政令】ウエストナイル熱、エキノコックス症、オウム病、オムスク出血熱、回帰熱、キャサヌル森林病、コクシジオイデス症、サ ル痘、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、腎症候性出血熱、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、チクングニア熱、つつが虫病、 デング熱、東部ウマ脳炎、ニパウイルス感染症、日本紅斑熱、日本脳炎、ハンタウイルス肺症候群、Bウイルス病、鼻疽、ブルセラ症、ベネズエラウマ脳炎、ヘンドラウイルス感染症、発しんチフス、ライム病、リッサウイルス感染症、リフトバレー熱、類鼻 疽、レジオネラ症、レプトスピラ症、ロッキー山紅斑熱 |
5類感染症 | 【法】インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)、ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を 除く。)、クリプトスポリジウム症、後天性免疫不全症候群、性器クラミジア感染症、梅毒、麻しん、メチシリン耐性黄色ブドウ球 菌感染症 【省令】アメーバ赤痢、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、急性出血性結膜炎、 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバ レー熱を除く。)、クラミジア肺炎(オウム病を除く。)、クロイツフェルト・ヤコブ病、劇症型溶血性レンサ球菌感染症、細菌性髄 膜炎、ジアルジア症、侵襲性インフルエンザ菌感染症、侵襲性髄膜炎菌感染症、侵襲性肺炎球菌感染症、水痘、性器ヘルペ スウイルス感染症、尖圭コンジローマ、先天性風しん症候群、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、破傷風、バンコマイシン 耐性黄色ブドウ球菌感染症、バンコマイシン耐性腸球菌感染症、百日咳、風しん、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、へルパン ギーナ、マイコプラズマ肺炎、無菌性髄膜炎、薬剤耐性アシネトバクター感染症、薬剤耐性緑膿菌感染症、流行性角結膜炎、 流行性耳下腺炎、淋菌感染症 |
現在、以下のような議論がなされています。
項目 | 主な対策 | 想定されるリスク |
全数把握 | 全患者を対象にした発生届の提出を見直して、定点把握へ移行 | 感染動向の把握が難しくなる |
患者の療養期間 | 療養期間を短縮して、無症状者の買い出しを許容 | 感染拡大につながる |
濃厚接触者 | 家庭内の接触者の特定や隔離の廃止 | |
水際対策 | 入国者数上限の撤廃と個人旅行の外国人観光客の受け入れ | 新たな変異株の流入 |
発熱外来 | 全ての医療機関で新型コロナの診療を可能に | 医療機関でのクラスターの発生 |
公費負担 | ワクチン接種、検査、診察や入院費用の一部自己負担 | 有料のためにワクチン接種や検査をしない人の増加 |
インフルエンザの治療薬は大きく分けて、飲み薬・吸入薬・点滴の3種類があります。 飲み薬はタミフル・ゾフルーザ、吸入薬はリレンザ・イナビル、点滴はラピアクタという薬です。
少なくとも、コロナにも、これと同等の薬の開発が待たれます。
インフルエンザは、流行の型が、事前にある程度分かります。
コロナも、流行になることがあるのならば、その型を特定する必要があります。
それに応じたワクチンで予防することができます。
最近、日本は、「結核低まん延国」になりました。
今、「ウィズ結核」とは言いません。
結核は、昔の話のように感じると思います。
それすなわち、「アフター結核」のようにも感じます。
ところが、結核は、今もなお2類なのです。
だから、コロナを簡単に5類にするわけにもいかないのです。
しかし、2023年5月8日、新型コロナウイルスは、正式に「5類」になりました。
こうした中、再燃しているのが、新型コロナの扱いを見直すかどうかの議論です。兵庫県の尼崎市と市医師会は11月4日、新型コロナの感染症法上の分類を「2類相当」から、インフルエンザと同等の「5類相当」に変更するよう、厚労省へ要望書を提出しました。
現状の「2類相当」では発熱患者などの診察や入院を一部の指定医療機関に限定しています。そのため、診療する“受け皿”が少ないことに加え、例えば心筋梗塞や骨折などの救急患者がコロナ陽性だった場合に、搬送先の確保に時間を要し、治療が遅れるケースがあることも問題になっています。
「5類相当」への引き下げの検討は、実は2020年から行われていますが、感染拡大の“波”が来る度に、立ち消えになってきた経緯があります。
2022年11月12日テレ朝
情報が古かったり、間違っていることなどによる損害の責任は負いかねますので、ご了承ください。
Copyright (C) SUZ45. All Rights Reserved.