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【最新まとめ】太陽光パネル設置義務化:東京都、条件、対象、屋根・延べ床面積

はじめに

東京都で、2025年4月から、住宅などへの太陽光パネルの設置が、義務化されることになりました。そこで、このニュースと条件、対象、屋根・延べ床面積、一般家庭の発電量、設置費用の相場、メリット/デメリット、発電の仕組みなどについて概説します。

条件、対象、屋根・延べ床面積

設置対象は、延べ床面積2000平方メートル未満の建物です。(かなりの大きさです)

屋根面積が、20平方メートル以上あれば、発電量2キロワット以上の太陽光パネルを設置します。

日照条件を考慮して、設置すべき建物の割合を地域ごとに30、70、85%に区分します。(設置義務化のノルマみたいなものです)

都内で年間で供給する住宅などの延べ床面積の合計が、2万平方メートル以上の住宅メーカーなどが対象。

対象となる業者は、約50社と言われています。

義務の対象は、あくまで業者で、住宅の購入者ではありません

ただし、費用は、住宅の購入者が負担することになります

購入者に義務はないので、どうしても嫌なら、突っぱねることも可能だと思われます。(業者は、義務化の割合を満たせば良いわけです)

設置は、都内での年間着工数の半数にあたる2万棟余りを想定しています。

ニュース記事

全国初“住宅の太陽光発電義務化”3年後から施行の方針 東京都

太陽光パネル

都内で年間で供給する住宅などの延べ床面積の合計が、2万平方メートル以上の住宅メーカーなどを対象に、日当たりや屋根面積などを考慮したうえで、建築した住宅の数や1棟当たり2キロワットとする基準量をもとに、発電容量を算出して、どの程度達成したか、都に毎年、報告することを義務づけるとしています。

施行までのおよそ2年間で、設置にかかる費用や設置後の維持・管理をめぐる支援の在り方について検討を進めるほか、設備の設置や準備に取り組む事業者を支援するなどして、都民や事業者への理解を深めたい考えです。

NHK

住宅メーカーの反応

住宅メーカーの反応は分かれている。積水ハウスは販売する戸建て住宅のうち、太陽光パネル設置や断熱性の向上でエネルギー消費を実質ゼロに近づける住宅が9割を超える。仲井嘉浩社長は「東京都の太陽光義務化は容易にクリアできる」と話す。一方、建築主や住宅メーカーの負担増を懸念する声もある。大和ハウス工業は「建築主への支援策や太陽光発電に関する資材の安定供給が不可欠だ」とコメントした。

時系列情報

2021年頃から、太陽光パネル設置の義務化の話は、出ていました。

2022年5月24日、東京都は、新築住宅に太陽光パネル設置を義務付ける方針を固めました。

2022年8月3日の環境審議会の条例改正検討会では「企業努力を市場が評価する制度。健全な競争につながる」「エネルギーを自ら創り賄っていく時代の要請に応える」といった声がある一方、「都民、事業者の関心が高いだけに制度への理解を一層進めるべきだ」との指摘も相次ぎました。

東京都は2025年4月から、都内で新築する戸建て住宅に太陽光パネル設置を義務化する方針を固めた。12月の都議会に関連条例の改正案を提出。条例可決後、2年間の周知期間を経て施行する。事業所や工場など一定規模の新築物件に設置を義務付ける例はあるが、戸建て住宅を対象とするのは全国初となる。

一般家庭の太陽光発電で得られる発電量

一般家庭の太陽光発電で使われるソーラーパネルの多くは、システム容量が3~5kW程度となっています。

家庭用の太陽光発電では、屋根の上に載せられるソーラーパネルの量や、家庭内での電気の使用量、設置費用などにより発電容量が決まります。

なお、家庭用(住宅用)のソーラーパネルのシステム容量は10kW未満と決められていて、10kW以上のものは産業用(事業用)です。

特に、広大な土地にソーラーパネルを大量に並べて発電する「メガソーラー」のシステム容量は1,000kW以上で、家庭用とは規模が異なります。

一般家庭の電気使用量の平均は年間4,300kWh程度ですから、ソーラーパネルのシステム容量1kWあたり年間1,000kWhとすると、4.3kW分のソーラーパネルを設置すれば、おおよそ年間の消費量分の電力を発電できることになります。

蓄電池があれば、昼に溜めた電力を夜間や災害時などに使うことができます。

太陽光発電の設置費用相場

項目1kwあたりの費用
太陽光パネル費150,000円
パワーコンディショナ費50,000円
工事費70,000円
架台費20,000円
その他3,000円

太陽光発電の設置費用は、この10年間で約4割低下していて、2020年の平均が1kWあたり28.6万円、過去の推移から推定される2021年の設置費用想定値が27.5万円となっています。

家庭用のソーラーパネルは3~5kWが多いため、2021年時点でのシステム設置費用の相場は82.5万円~137.5万円程度と言えるでしょう。機器のメーカーや住宅によって費用は変わります。特に設置する屋根の面数が増えたり、設置するために足場が必要になったりすると手間が増えるため費用は高額になります。

ほかにも太陽光発電の設置費用に影響すると思われるのが、ソーラーパネルの屋根への固定方法です。

固定方法には、屋根の垂木にビスを打ち込む「垂木固定」や、野地板にビスを打ち込む「野地板固定」などがあります。雨漏りや風圧の影響などがないように、屋根の形状やソーラーパネルの種類などに合った工法が選択されますが、それぞれかかる費用は異なります。

メリット/デメリット

メリット

デメリット

ソーラーパネルの発電の仕組み

ソーラーパネルの発電の仕組み
出典:TEPCO

太陽光発電とは、太陽の光を利用して電気を作る発電方法です。具体的には「太陽電池」をたくさん集めた「ソーラーパネル」を使用して電気を作ります。

太陽電池とは、電力を蓄える一般的な「電池」ではなく、太陽光エネルギーを電力に変換する「発電機」のことです。

太陽の光が太陽電池に当たると、「光電効果(こうでんこうか)」と呼ばれる現象が起こります。

太陽電池は、「n型半導体」と「p型半導体」という2種類の半導体をはり合わせて作られています。

太陽電池に光が照射されると、n型半導体にはマイナスの電気を帯びた「電子」が、p型半導体にはプラスの電気を帯びた「正孔(せいこう)」が集まり、プラス極とマイナス極が形成されるのです。

すると、電子が導線を伝わって移動するようになるため電気の流れが生じます。これが太陽光発電で電気を発生させる仕組みです。

まとめ

結局、住宅購入者が選べるので、一安心です。

昨今のエネルギー事情を鑑みると、意外に多くの方が、設置するものと思われます。

太陽光パネルを大量生産・大量販売できるので、コストは、どんどん下がるでしょう。

太陽光パネルは、国内メーカーのシェアが高いので、日本の産業にもプラスになります。

今後は、設置のための支援が、どうなるかが焦点になるでしょう。

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