大腸がんとは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、正常な粘膜から直接発生するものと、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものがあります。
大腸がんの治療薬には、「抗がん剤(細胞障害性抗がん薬)」「分子標的薬」「免疫チェックポイント阻害薬」の3種類があります。
大腸がんの薬物療法は、主に「抗がん剤」となっています。基本となる薬剤は、フルオロウラシル(5-FU)で、他の薬と組み合わせて使用されることも多いです。5-FU(点滴)とレボホリナート(l-ロイコボリン、アイソボリン)にオキサリプラチンを組み合わせるフォルフォックス(FOLFOX)療法、あるいはイリノテカンを組み合わせるフォルフィリ(FOLFIRI)療法の2つの療法が柱となっています。
「分子標的薬」には、点滴のアバスチン(ベバシズマブ)、サイラムザ(ラムシルマブ)、ザルトラップ(アフリベルセプト)、アービタックス(セツキシマブ)、べクティビックス(パニツムマブ)、それに飲み薬のスチバーガ(レゴラフェニブ)などがあります。
「免疫チェックポイント阻害薬」には、オプジーボ(ニボルマブ)、キイトルーダ(ペムブロリズマブ)などがあります。
一般名 | 商品名 | 分類 | 効能または効果 | ||
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先発医薬品 | 後発医薬品 | ||||
分子標的薬 | ラムシルマブ | サイラムザ | ヒト型抗VEGFR-2モノクローナル抗体 | 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 | |
ベバシズマブ | アバスチン | 抗VEGFヒト化モノクローナル抗体 | 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 | ||
アフリベルセプト | ザルトラップ | VEGF阻害剤 | 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 | ||
セツキシマブ | アービタックス | 抗ヒトEGFRモノクローナル抗体 | RAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 | ||
パニツムマブ | べクティビックス | KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 | |||
レゴラフェニブ | スチバーガ | キナーゼ阻害剤 | 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌 |
がん細胞には、リンパ球などの免疫細胞の攻撃を逃れる仕組みがあります。そこで、免疫チェックポイント阻害薬は、その仕組みを解除して、免疫細胞の攻撃を有効にします。
一般名 | 商品名 | 分類 | 効能または効果 | ||
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先発医薬品 | 後発医薬品 | ||||
免疫チェックポイント阻害薬 | ニボルマブ | オプジーボ | ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体 | がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌 | |
ペムブロリズマブ | キイトルーダ | 治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌 | |||
イピリムマブ | ヤーボイ | ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体 | がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌 |
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