「ゲノム(genome)」とは、「遺伝子(gene)」と「染色体(chromosome)」からの合成語で、遺伝情報全てのことです。ちなみに、ヒトの染色体は、各細胞核の中に、23対46本あって、各染色体は、DNAで構成されています。DNAのうち、遺伝情報のある部分が、遺伝子と呼ばれます。遺伝とは、例えば、目の色が似ているとか、ある病気にかかりやすいとか、親の生物学的特徴が、子に伝わることです。その根本に、遺伝子が関わっているのです。
ゲノム解析とは、生物の遺伝情報を解明することです。これまでにも、多くの生物の遺伝情報が、解析されて来ました。現在、遺伝子の情報である、DNAの塩基配列は、コンピュータで、自動的に解読・解析できるようになりました。ヒトゲノムの解読も、ほぼ全て終了しました。しかし、ヒトの遺伝子の役割と病気などとの関係は、まだ道半ばです。
現在、ヒトゲノムの情報を細かく調べることで、患者の体質や病気の特性に合致した診断・治療を行えるようにすることを目指しています。それができると、副作用が少なく、最も効率的に治療を行うことができるようになります。さらに、あらかじめ、ヒトゲノムの情報を調べておけば、病気の予防ができるようになります。
ゲノム創薬とは、ゲノムの解読・解析により、遺伝子やたんぱく質の膨大なデータが得られ、そこから、病気の診断や治療に利用できる情報を選び出して、画期的な新薬を開発することです。具体的には、ゲノムの情報のデータベースを活用して、遺伝子の作るたんぱく質や病気の原因となる遺伝子を調べて、そのたんぱく質に結合する分子や抗体から薬を作ることです。
ゲノム創薬は、患者の遺伝子の情報から、病気に関係する遺伝子を同定して、ターゲットを絞り込んで薬を開発するので、薬の開発期間を短くできます。現在、酵素や受容体などのたんぱく質に加えて、メッセンジャーRNAやDNAまでも、医薬品の対象となる為、3千〜1万種類の薬を作ることができると言われています。病気の特性や患者の遺伝情報を考慮して、薬を作るので、副作用が少なく、効果的な薬ができると期待されています。
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「くらんち」は、「crunch(噛み砕く)」という意味です。
バイオ・ゲノムは私たちの身近な生活の中で役立っています。
今回、理科が得意な未来(みらい)ちゃんとロボットのゲノム君1号と一緒に、バイオとゲノムについて学んでいきましょう。
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