がんの治療薬には、「抗がん剤(細胞障害性抗がん薬)」「分子標的薬」「免疫チェックポイント阻害薬」の3種類があります。
このうち、「免疫チェックポイント阻害薬」は、抗がん剤よりも有効性が高い場合があることが分かっています。
正式に承認されているのは、6種類です。これらについては、保険診療で受けられます。承認されていないがんで使ったりするクリニックなどはありますが、自由診療になります。自由診療だと、高額療養費制度は利用でいません。
がん細胞には、リンパ球などの免疫細胞の攻撃を逃れる仕組みがあります。そこで、免疫チェックポイント阻害薬は、その仕組みを解除して、免疫細胞の攻撃を有効にします。
一般名 | 商品名 | 分類 | 年間治療費(例) | 社名 | ||
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先発医薬品 | 後発医薬品 | |||||
免疫チェックポイント阻害薬 | ニボルマブ | オプジーボ | 抗PD-1抗体 | 955万円 | 小野薬品工業、ブリストル・マイヤーズ | |
ぺムブロリズマブ | キイトルーダ | 746万円 | MSD | |||
アテゾリズマブ | テセントリク | 抗PD-L1抗体 | 980万円 | 中外製薬 | ||
デュルバルマブ | イミフィンジ | 1,078万円(体重50kg) | アストラゼネカ | |||
アベルマブ | バベンチオ | 1,279万円(体重50kg) | メルクバイオファーマ、ファイザー | |||
イピリムマブ | ヤーボイ | 抗CTLA-4抗体 | 429万円(体重50kg) | ブリストル・マイヤーズ、小野薬品工業 |
「イミフィンジ」は、2018年7月、非小細胞肺がん(ステージ3)に対して、承認されました。
「バベンチオ」は、2017年9月、メルケル細胞がん、2019年12月、腎細胞がん(アキシチニブ併用)に対して、承認されました。
「ヤーボイ」は、悪性黒色腫、腎細胞がん、MSI-High結腸・直腸がんで、オプジーボとの併用療法が承認されています。
免疫チェックポイント阻害薬では、免疫が働きすぎることによる副作用が発生することがあります。
具体的には、間質性肺炎、大腸炎、1型糖尿病、甲状腺機能障害などのホルモン分泌障害、肝・腎機能障害、皮膚障害、重症筋無力症、筋炎、ぶどう膜炎などの副作用が報告されています。
免疫チェックポイント阻害薬の医療費は、年間1,000万円ほどかかります。これに高額療養費制度を用いると、毎月88,000円ほどになります。それでも、十分高額なので、民間の生命保険に入った方が良いかも知れません。
オプジーボの場合、以下の場合に、使用することができます。
主に、切除不可能な場合などで、がんならなんでも投与できるわけではありません。
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