2024年、金融業界は、出資や提携が隆盛を極め、まさに戦国時代を迎えています。そんな金融業界の業界地図とカオスマップをご紹介します。最新ニュースも、アップしていきます。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)とみずほFGは企業間決済に使うデジタル通貨で連携する。MUFG傘下の三菱UFJ信託銀行の共通インフラで2024年にも発行するデジタル通貨の枠組みにみずほが参加し実用化を目指す。瞬時に決済が完了しコストもほぼゼロになるデジタル通貨を使い、複雑で高コストな貿易決済などを効率化する。
2023年9月5日:日本経済新聞
ニューヨーク(CNN) 米アップルがゴールドマン・サックスと組んで17日、新しい預金サービスを開始した。4.15%という利率は全米平均の10倍以上に当たる。
アップル預金口座の利率は、チェースやバンク・オブ・アメリカといった銀行の普通預金口座の利率0.01%の約415倍。顧客が大手銀行からアップルのサービスに乗り換えるインセンティブになり得ると、バンクレートの業界アナリスト、テッド・ロスマン氏は予想する。
アップルの預金口座はアップル製品を通じて管理する。利用者はアップルのクレジットカード「アップルカード」を持っていることが条件。クレジットカードも銀行口座もアップルのサービスを利用していれば、アンドロイド携帯に切り替える気にはなりにくいとロスマン氏は解説し、この仕組みを「アップルキャッシュのエコシステム」と形容した。
アップルの預金口座は手数料無料で、最低入金額も最低残高もない。利用者はiPhoneの「ウォレット」アプリで直接、口座の開設と管理ができる。ゴールドマン経由のアップル預金口座は米連邦預金保険公社の補償対象となる。
2023年4月19日:CNN
自動車に決済機能を搭載する動きが広がってきた。住友商事は英ボーダフォンと組んで2023年中に欧州で車載決済サービスを始める。車載決済は自動運転が普及すれば、車内のあらゆるサービス課金に不可欠なインフラとなる見通し。決済の認証には指紋や音声など様々な方法があり、規格標準を巡る争いも本格化しそうだ。
2023年5月4日:日本経済新聞
米アップルは17日、同社のクレジットカード利用者向けに、年4.15%の利率で預金サービスの提供を始めたと発表した。米ゴールドマン・サックスが貯蓄口座の提供と管理を担う。利率は他の銀行より大幅に高く、金利競争が激しくなる可能性もある。
2023年4月18日:日本経済新聞
「LINE」と「みずほ」は、2018年に、共同で銀行を設立することを発表しました。
キャッシュレス時代に対応してスマートフォン向けの銀行サービスを提供する計画で当初は2020年度の開業を目指していましたが、システムの開発などが遅れ開業が延期されていました。
ネット銀行をめぐる競争が激しくなっているうえ、システム開発に多額のコストがかかることが中止の背景にあるとみられ近く、正式に決定することにしています。
2023年3月29日:NHK
京都銀行や横浜銀行などの40の地方銀行が、基幹システムをクラウド技術を使った新システムに切り替える検討に入る。メインフレームと呼ばれる巨大コンピューターを中心としたシステムから、ハードやデータセンターが不要なクラウドシステムへ移行し、大幅なコスト削減につなげる狙いだ。実現すれば、全地銀の半数近くがシステムでつながる巨大連合が誕生する。
2022年11月17日:日本経済新聞
三井住友フィナンシャルグループ(FG)は米マイクロソフトと組み、アジアでフィンテック事業を本格展開する。クラウド技術を使い、金融サービスに手を広げたい現地のIT(情報技術)企業に、決済や融資といった金融の中核機能を提供する。邦銀はアジアでは同業と伝統的な金融サービスを手掛けるケースが多かった。金融とITの垣根が崩れるなか、米国の巨大ITプラットフォーマーとアジアの成長市場を取りに行く。
2022年10月17日:日本経済新聞
企業が従業員のスマートフォンの決済アプリの口座などに直接払い込む「デジタル給与」が、来年4月に解禁される見通しとなった。
給与のデジタル払いが可能になると、「PayPay(ペイペイ)」や「楽天ペイ」といったスマートフォン決済サービスに、口座残高100万円を上限に直接入金される形となる。現在一般的になっている銀行口座への振り込みと比べ、口座から現金を引き出すなどの手間が省けるようになる。
決済サービスを手掛ける資金移動業者は、「ユーザーの利用機会の拡大や決済金額の増加が見込まれる」(ペイペイ)など前向きに受け止める。兼業・副業が広がる中、給与の受け取り方の多様化に結び付くほか、国内で銀行口座を開設しづらい外国人労働者への給与支払いが簡単になるという。
2022年10月16日:時事通信社
巨大ハイテク企業の米アップルが米ゴールドマン・サックスと共同で、アップルのクレジットカード顧客向けに手数料が無料で利息の高い預金口座を立ち上げる。10億人以上を数える「iPhone」ユーザーの顧客基盤に対し、さらに多くの金融商品を提供しようとする同社の意欲が浮き彫りになった。
アップルは「今後数カ月以内」で、「アップルカード」の顧客が高利息の預金口座を開設できるようになると発表した。
2022年10月14日:日本経済新聞
大手銀行が主導するスマートフォンを通じた個人間の少額送金サービス「ことら」が11日に始まる。メガバンクや一部の地銀の口座間で、対応するアプリを使えば10万円まで手数料無料で送金できるようになる。口座番号ではなくメールアドレスや電話番号で送金でき、家族間のお金のやりとりや割り勘などでの利用を見込む。キャッシュレス化の起爆剤になる可能性もある。
2022年10月8日:日本経済新聞
みずほフィナンシャルグループ(FG)が楽天証券に出資する方針を固めたことで、メガバンクとネット企業の融合が一段と加速する。金融のデジタル技術が進化して新勢力が台頭するなか、メガバンクはネット企業との連携でデジタルネーティブ世代の取り込みを急ぐ。メガバンクにのみ込まれまいとしたたかに立ち回るネット企業との駆け引きも活発だ。
「(ネット上でサービス基盤を提供する)プラットフォーマーの経済圏は面で押さえる」(みずほ首脳)。みずほはソフトバンクとの共同出資会社PayPay証券に49%出資し、LINEとも銀行開業を目指している。さらに楽天証券への出資を固めたことで、デジタル経済圏に点ではなく「面」で接近する戦略が完成に一歩近づく。
みずほを動かしたのが、金融の主戦場がネットに変わりつつあることへの危機感だ。2001年に開業した楽天銀行の口座数は1300万を超えた。PayPayやLINEといった大手プラットフォーマーも決済やSNS(交流サイト)から金融サービスまで若年層に深く食い込み、無視できなくなっていた。
メガバンクにとって、若いうちからスマホで資産形成に取り組む世代を取り込めるかは死活問題だ。グループ傘下の中核証券会社は高齢者や富裕層を中心に手厚いコンサルティングサービスを展開するが、若年層との取引は少ない。デジタルネーティブ世代の求めるデザイン、操作性でもネット証券に軍配が上がる。
三菱UFJFGは傘下のauカブコム証券を通して若年層への接近を図っている。21年12月にはスマホで幅広い金融商品を選んで投資できるプラットフォーム「マネーキャンバス」をグループをあげて立ち上げた。3メガバンクがデジタル経済圏への足場作りを競う状況となっていた。
メガバンクと組むネット企業もしたたかだ。楽天証券もSBIもメガバンクからの出資は1~2割にとどめ、主導権は渡さない構え。その一方で、大手銀行の手厚い顧客基盤へアクセスし、規制対応などのノウハウも取り込もうとしている。
メガバンクの信用力、資金力も魅力的だ。急速に口座数や預かり資産を増やすネット証券だが、激しい競争で収益環境は厳しい。楽天証券の経常利益も21年1~3月期の59億円が直近のピークで、22年4~6月期は36億円にとどまった。
投信販売で得る収益の落ち込みなどが理由だ。人気の指数連動型の投信は手数料が低い。ポイント還元の負担に耐えられず、楽天証券は4月にポイント付与率を一部引き下げた。政府は「貯蓄から投資」を後押しするが、手数料率の上限が決められているつみたてNISAの利益は薄い。
あるネット証券の関係者は「つみたてNISAは顧客獲得の入り口にはなるが、ほかの取引に誘導しないともうけにならない」とこぼす。
大手金融もネット企業もそれぞれの思惑で手を取り合い、金融地図は大きく変わりつつある。買い物から預金、決済、資産運用と切れ目のないサービスが提供できれば利便性も高まり、ポイント還元のメリットも得やすい。一度囲い込んだ顧客がなかなか離れないデジタル経済圏ではスピードが勝負を決める。メガバンクが将来も金融の中心であり続けるためには、フィンテック並みの身軽さも求められる。
2022年10月6日:日本経済新聞
SBIホールディングズは30日、岡三アセットマネジメントの第三者割当増資を引き受ける形で子会社化すると発表した。
SBIHDの所有割合は51%となる予定。買収額は約100億円。SBIHD完全子会社のSBIファイナンシャルサービシーズを通じて11月末までの買収完了を予定している。買収後の社名はSBI岡三アセットマネジメントに変更する。
2022年月日:ロイター
三井住友フィナンシャルグループとSBIホールディングスは23日、資本提携すると正式に発表した。第三者割当増資で三井住友が796億円を出資し、約10%の株式を持つ大株主となる。グループの垣根を越えて銀行や証券、クレジットカードなどのサービスをアプリ上で一体的に提供する。メガバンクと大手ネット証券が手を組み、金融のデジタル化を加速させる。
SBIは20年4月にスマートフォン証券などでの協業を目的に、三井住友と包括提携をしている。今回の資本提携を受け、金融のデジタル化での両社の連携を一段と強化する。
資本提携で銀証連携を加速し、金融サービスを継ぎ目なく提供する体制を整える。提携の第1弾として、SBI証券と三井住友銀行、三井住友カードの3社でスマホ向けアプリのサービスで連携する。
株式の売買や口座管理、カード決済などの金融サービスを包括的に提供できるようにする。アプリでは三井住友のポイントサービスも利用できるようにする。サービスの開始は22年度中を予定する。
2022年6月23日:日本経済新聞
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