2022年10月21日に1ドル151.946円をつけて以来、為替介入などで、円高ドル安になっていきました。それから、介入なしでも、米国の利上げペースの鈍化観測などを受けて、円高ドル安が進みました。その一部始終を時系列で、追ってみました。FX(ドル円相場)との関係・原因などで、実際どう動いたかを徹底検証。
円安ドル高からの為替介入に関しては、以下のサイトをご覧ください。
為替介入ドキュメント24日の介入が効いた週でした。
それもそうですが、米国債10年物の利回りが低くなった週でもありました。
後から思うと、この週が、円安のピークだったということになるのでしょうか。
現時点で、FRBは、11月に0.75%、12月に0.5%の利上げをすると言われています。
利上げペースの鈍化を織り込んだ格好になりました。
前半は、介入を警戒して、上の方に張り付いていました。
11月1日は、利上げペースが鈍化することを織り込んで、随分と円高方向に動きました。
3日の3:00には、FRBの政策金利が0.75%と発表されました。利上げペースが鈍化しそうということで、大きく円高になりました。
しかし、3:30からのパウエル議長の会見では、金融引き締めが、長く大きなものになるという話があって、大きく円安方向になりました。
週後半は、米国の雇用統計の結果で、利上げペースの鈍化が再燃して、円高方向に動きました。
11月10日22:30の米国CPIで波乱が起きました。数値自体は、7.9%予想のところ、7.7%という結果で、サプライズなんですが、米国の金融政策の曲がり角と判断されたようで、一気に円高になりました。
利上げペースが鈍化すると予想されていますが、利上げ自体は、まだまだ続きます。
今後、また円安方向に行くのか、予想がつきません。
今週は、比較的安定した週でした。
12月15日の米国政策金利発表までは、この調子かも知れませんね。
ただ、FRBのタカ派発言が、連発しているので、円安方向に動くかも。
一方で、利上げペースの鈍化も確実な情勢で、円高方向への動きも大きいものがあります。
23日の28:00に、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表されました。それで、金融引き締めのペースの鈍化が再確認されて、円高になりました。
30日27:30の(米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言が、大転換機になりました。ここでは、利上げペースを鈍化させるとはっきりと述べました。それに反応して、円高に一気に舵が切られました。
12月2日22:30には、米国雇用統計があって、雇用者数と平均時給が、予想外に上昇しました。これは、大きなサプライズだったので、割と大きく円安になりました。しかし、流れは、円高なので、徐々に戻って行ったという感じでした。
上図は、今週の米国債10年物利回りです。当たり前かも知れませんが、為替の動きとほぼ一致しています。ただ、30日深夜の下げは、大きすぎた感はありますが。
勉強不足で分からないのですが、FRBは、政策金利を5%くらいにすると言っています。今後、このチャートが、5%になるのでしょうか。だとすれば、また円安になることになるのでしょうか。ちょっと想像つきませんが。
週初には、円安になり、そのままもみ合った感じです。
今後は、経済指標で、大きく上下する可能性があるので、要注意ですね。
12月13日22:30の米国CPIで、また波乱が起きました。思った以上に数値が低く、利上げペースの鈍化の思惑で、一気に下がりました。
後日は、逆に、FRBの高官のタカ派発言で、円安になりました。
ただし、チャートで見ると、大きく動いているように見えますが、値幅は、それほど大きくはありません。
今週は、日銀が、YCCを0.5%にして、驚きましたね。
流石にもっと先だと思っていたので、無視していたら、大きく動きました。
とは言え、米国の利上げは続くので、金利差は徐々に大きくなります。大きく円安になることもないでしょうが、今後、日本の金融政策が、どんどん変わることも考えにくいでしょう。
次の動きは、黒田総裁の退任する4月前後でしょうか。
データ元が、外国なので、休場の26日のデータがありませんが、ご了承ください。
週後半、2日で、3円も円高になっていますが、ごめんなさい、理由が分かりません。会社の実需買いというやつでしょうか?
1月5日0:00の米国ISMの発表を契機に、FOMCの議事要旨などもあって、円安方向になったようです。
一方、1月6日は、米国雇用統計の影響で、大きく円高方向になりました。
ここへ来て、日米の大きくはないけれど、金融政策の変化が、せめぎ合いをしているような感じで、上下に触れるようになっています。
日本の金融政策的には、円高になる可能性がどうしたって大きくなるわけですが、ドル高になる要因もあって、少なくとも、ドル円の投資は、難しいでしょう。
週の中頃は、日銀のYCCが修正されるかもという報道があって、円高になったような気がします。
その後は、米国のCPIの結果が、ほぼ予想通りだったことで、利上げペース鈍化により、円高になりました。
さらに、日銀のYCCの撤廃などの思惑もあって、円高方向になりました。
ここ1ヶ月のドル円チャートです。
1月18日の円安は、日銀の政策金利発表で、金融緩和を続けるとの発言の影響だったと思います。
2月3日は、米国の雇用統計が、とんでもなく高い数値だったので、利上げペースが高まる可能性があり、円安になりました。
米国の雇用統計などの指標で強いものが多く、利上げ幅が大きくなると予想されて、円安になりました。
この間、米国株、特にナスダックが下がってしまいました。
今後も、米国指標との駆け引きですが、一段の下げもあるかも知れませんね。
あるいは、織り込み済みとなるか。
この期間のはじめの方は、パウエル議長のタカ派発言があって、円安進行しました。
しかし、3月10日の米国の雇用統計で、失業率がアップしたので、円高になりました。
そこからは、米国銀行の破綻があったりして、全体的に円買いが進みました。
欧米の銀行問題が、それほど大ごとにならずに、リスクオンの円安になりました。
米国の指標は、総じて弱く、利上げペース鈍化の思惑で、円高ドル安になりました。
4月10日に、植田日銀新総裁が就任し、会見を行い、金融緩和継続ということで、円安方向に動きました。
4月12日には、米国のCPIが、予想より低くて、円高になりましたが、すぐに円安方向に向かいました。
4月14日は、米国の指標で乱高下しました。結局は、金融引き締めの方向になって、円安ドル高になりました。
その後、利上げ期待で、米金利上昇に伴い、円安ドル高に。
4月28日には、日銀の政策決定会合で、金融緩和継続が決定されて、円安になりました。
5月2日に、相場が荒れて、円高になりました。
5月3日に、米国FOMCの政策金利発表があって、0.25%の利上げがありました。想定内ということで、円高方向に。
5月5日の米国雇用統計が、強い数値で、利上げ継続観測で、円安方向になりました。
5月10日には、米国のCPIの発表があり、弱い数値だったので、利上げ停止・利下げの憶測も出て、円高方向に。
その後は、債務上限の回避観測で、円安ドル高に動きました。
5月19日24:00には、FRBのパウエル議長の発言で円高になりました。
その後は、債務上限の明るい兆しがあったり、インフレ高進から利上げ観測になったりして、円安ドル高になりました。
財務省、金融庁、日銀の三者会合があって、円安ドル高に歯止めがかかりました。
6月2日は、米国の雇用統計で、まちまちの結果になり、上下しました。
6月16日付近は、日米欧の政策金利の発表で、上下しました。
以降、日米の金利差拡大を見越して、円安ドル高にふれました。
介入も近いと噂されます。
第1週は、雇用統計などで、円高ドル安になりました。
それからも、経済指標で、インフレ鈍化が確認されて、円高ドル安になりました。
その後は、経済指標が強かったのですが、ソフトランディング期待で、円安ドル高に。
終盤は、日銀のYCC修正で、乱高下しました。
8月4日の雇用統計で一波乱ありました。
8月10日は、米国CPIで、インフレ鈍化になって、一旦ドル安になったのですが、米国債の入札が好調で、米国金利高になって、円安ドル高になりました。
インフレ高進によって、米国金利高になりました。
円独歩安ではないので、為替介入は、難しいと言われています。
8月25日には、ジャクソンホールでパウエル議長の発言がありました。
8月29日深夜は、米国の消費者信頼感指数などが、低調で、利上げ見送り観測で、一気に円高に。
8月末は、米国の指標で、おおむね円高になりました。
9月11日は、日銀総裁の発言で、円高になりました。
以降、米国の根強いインフレで、金利がどんどん上がっていきました。
それに呼応して、円安ドル高になりました。
日本政府の介入の動きはありますが、実行されず。
今月の米国10年債利回りは、以下のように、上昇しました。
10月3日の下落は、日本政府の介入とも思われますが、財務省は、明確な答えを避けました。
以降、基本的には、ドル高の流れでした。
しかし、介入を警戒して、150円以上に上がるのは、数回でした。
注)のちに、10月3日の下落は、介入ではなかったと発表。
引き続き、米国の指標で、上下しました。
円高になっているのに、インフレ高進の指標が出て、またドル高になることの繰り返しでした。
FRBの利下げ観測と、日銀のマイナス金利解除の観測で、基本的に、円高ドル安が進みました。
指標に呼応して、上下に振れました。
今後の大きな流れとしては、円高ドル安になるのではないかと思っています。
長い目で見れば、米国の金融政策が落ち着く一方、日本は利上げに向けて進んでいくでしょう。
波乱があるとすれば、日本の財政が、危機的状態に陥ることでしょうか。
さて、このサイトは、これで終了します。
続きは、以下のサイトからどうぞ。
植田和男日銀総裁の発言と為替ドル円の動き:異次元の緩和〜修正〜正常化為替介入に関するニュースに関しては、以下のサイトをご覧ください。
為替介入のニュース週明けの24日の外国為替市場でも午前8時半ごろ、再び1ドル=150円台に迫ったところで、突然、円高方向に振れる動きがあり、円相場はわずか10分ほどで4円以上、値上がりして一時、1ドル=145円台前半まで値上がりしました。
市場関係者は「政府・日銀がいつ介入を行うか分からないという警戒感から神経質な取り引きが続いている。一方で、アメリカと日本の金利差など円が売られやすい状況は変わらないため、介入があったとしても効果は限定的だという見方が多い」と話しています。
鈴木財務大臣は24日朝、財務省内で記者団の取材に応じ、市場介入について「私どもは市場を通じて投機筋と厳しく対じしている。そういう状況を考えてコメントしない」と述べました。
そのうえで24日の外国為替市場で再び円安が進んでいることについて「引き続き高い緊張感をもって為替の動向を注視している。投機によって過度に変動するということは、断じて容認できず、そういうときには必要に応じて必要な対応を取っていきたい」と述べ、今後も必要があれば市場介入も辞さないという姿勢を示し投機筋をけん制しました。
為替政策を担当する財務省の神田財務官は24日午前11時半ごろ、記者団に対し「投機筋によって為替が大きく変動し、過度な変動が国民の生活、ひいては世界経済に悪影響を及ぼすことは容認できない。今まで通り過度な変動、あるいは無秩序な動きに対して、適切な対応を取ることは変わらない」と述べました。
そのうえで神田財務官は「介入をしているかしていないかについては、これまで通り特にコメントは申し上げないという姿勢だ。きょう、何をしているかしていないかということをコメントすることは考えていない」と述べました。
NHK
政府・日銀が21日に実施した円買い・ドル売りの為替介入が5.5兆円規模に達した可能性があることが24日、市場参加者の推計でわかった。日銀が24日に公表した25日の当座預金残高の見通しから推計した。正式には財務省が後日発表するが、9月22日に実施した2.8兆円を大幅に上回り、円買い介入としては過去最大となった可能性がある。
政府・日銀が円買い・ドル売りの為替介入を行うと、民間金融機関が日銀に預けている当座預金から円が国庫に移動し、当座預金の減少要因になる。決済は2営業日後になるため、10月21日の介入結果は25日の当座預金残高に反映される。
日銀が24日発表した25日の当座預金残高の見通しで、為替介入を反映する「財政等要因」による当座預金の減少額は1兆1800億円だった。日銀は月初に4兆3000億円程度の増加を見込んでいた。両者の差額である約5兆4800億円が円買い介入の実施額と推測される。短資会社も4兆2000億~4兆3000億円の増加を予想していた。
21日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が一時1ドル=151円90銭台と32年ぶりの安値を更新した。その後、政府・日銀による円買い介入を受けて一時1ドル=144円台まで円高が進んだ。24日の東京市場でも一時1ドル=149円台後半まで下げた後、145円台まで急騰する場面があり、追加介入の観測が浮上している。
日本経済新聞
財務省が31日に発表した9月29~10月27日の為替介入実績は6兆3499億円で、単月の円買い・ドル売り介入として過去最大を更新した。政府・日銀による21日の介入などが表れた。未曽有の円安・ドル高圧力は日米金利差や貿易赤字などの構造要因が背景にある。介入の効果がどこまで続くかは見通せない。
日銀の統計を基に、市場関係者は21日の介入額は過去最大の5兆5000億円規模と推計していた。円は22日未明にかけ一時1ドル=144円台まで7円以上急騰した。一時4円以上円高に振れた24日も6900億~8900億円の円買い介入があったとの観測がある。
財務省が直後に公表した9月22日以外は実施を明らかにしない「覆面介入」だ。21日の介入は関係者が日本経済新聞の取材に実施を認めた。
日本経済新聞
財務省は8日、2022年7―9月期外国為替平衡操作(為替介入)の日次ベースの実施状況を発表した。すでに公表している9月22日以外では円買い介入を実施しておらず、9月末までは覆面介入を実施していないことが統計上、確定した。
同省は8月30日から9月28日の為替介入実績が2兆8382億円だったと9月30日に発表していた。今回公表したのは四半期ごとに遡って介入した日や金額がより詳しく反映されるデータで、9月22日以外に為替介入の実績はなかった。
同時に発表した10月末の外貨準備高は1兆1945億6800万ドルとなり、先月末に比べて434億8800万ドル減少した。
覆面介入に加え、米国債利回りの上昇で外国証券の残高が目減りした。一方、ユーロ高/ドル安となったことや債券の利息収入が上昇要因となり、減少幅は、最大だった9月に続く過去2番目にとどまった。
ロイター
米財務省は10日、外国為替政策報告書を公表した。日本が実施した為替介入について批判せず、「介入は適切な事前協議を経て、極めて例外的な状況にのみ留められるべきだ」と念押しした。為替操作の可能性を検証する「監視リスト」には中国などと一緒に残った。
報告書は半期ごとに公表され、日本が9月に介入に踏み切ってからは初となる。日本について「過度の変動と無秩序な為替レートの動きを理由に、円安のペースを止める目的で介入した」と説明した。為替介入の実績を毎月公表している点を「透明性が高い」と評価した。介入を批判する表現はなかった。
米財務省は日本側が説明した介入の理由を受け入れたうえで「日本は主要7カ国(G7)のパートナーと協議を続けてきた」(高官)とも認めている。報告書が「極めて例外的な状況に限る」という以前から示してきた表現を踏襲したのは、過度な介入にならないようクギを刺すためとみられる。
「監視リスト」には日本と中国のほか、韓国、ドイツ、マレーシア、シンガポール、台湾が含まれた。前回の報告書に入っていたイタリア、インド、メキシコ、タイ、ベトナムは除外された。不当な為替操作を実施したとして制裁の対象になり得る「為替操作国」の認定はなかった。
もっとも、報告書は中国について「為替介入を公表しておらず、為替レートの仕組みの主要な部分について透明性を欠いているため、主要国の中では異例な存在だ」と指摘。注意深く監視を続けると強調した。
日本経済新聞
ドル/円相場の大幅な下落に直面し、1998年から翌年にかけてみられたドル/円急落(=円の急騰)の再来を危惧する声が聞かれる。
当時、円買いの為替介入にも抗いながら同年8月に147.64円まで上昇したドル/円はその後、翌年1月にかけて108円台まで急反落した。
ロシア通貨危機や米大手ヘッジファンド・LTCMの破綻が、大規模な円キャリートレードの巻き戻しを誘った結果だ。
しかし、当時と比較すると、特に円の置かれている状況が大きく異なる。今後のドル/円を展望する上で、以下ではドルと円とに分けて状況を整理しておく。
(中略)
総じてみると、円が自律的に反発し続ける材料には乏しい。あえて円が自律的かつ大幅に上昇する要因を挙げるなら、それは日銀による異次元緩和の転換が視界に入る場合だ。とは言え、今回の円高の発端となった米国のインフレピークアウトとの見方がこのまま定着するならば、そもそも日銀が異次元緩和を修正する必要性も低い。
以上を踏まえると、ドル/円はしばらくの間、下値不安を抱えつつも、次第に底堅さを取り戻し、再び140円前半の攻防に回帰する可能性が高いのではないか。仮に、米国のインフレピークアウトがより明確なものとなれば、確かにドルの続落にも警戒を要するが、その場合、市場もリスク選好に傾く可能性が高い。ドル安をしのぐ円安がドル/円の下げを抑制しそうだ。
一方、ドル/円の上値も当面、重くなりそうだ。国際通貨基金(IMF)が公表する購買力平価(昨年末の時点で96.53円)からのかい離は過去最高水準に達しており、バリュー判断においては、ドル/円はかなりの空中戦と評価できる。それだけに、ドル/円が再び140円後半へ浮上するには「さえない円」と「強いドル」といったコントラストが強く求められる。
その点、ドル高の再来には、ターミナルレートが5%を超えるとの見方が改めて浮上するのを待つ必要がありそうだ。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までドル/円は、経済指標などのデータや高官発言に振り回される難しい相場展開となりそうだ。「休むもまた相場なり」との格言がある通り、しばらく状況の見極めを要する時間だろう。
ロイター
21日午前の東京市場は、前日の日銀による突然の金融政策修正の影響を見極めようとする展開となっている。円相場は対ドルで続伸、株価は一時大幅安となった。
日銀は20日、大規模金融緩和策を修正し、長期金利の上限を「0.25%程度」から「0.5%程度」に引き上げた。想定外の政策修正に市場は動揺。円相場は直後から急騰し、同日の海外市場では一時1ドル=130円台半ばと約4カ月半ぶりの水準まで円高が進んだ。日経平均株価も下げ幅が一時800円を超えた。
時事通信社
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