ディスインフレーションとは、インフレーションが進行する中で、金融引き締め政策などにより物価上昇ペースが鈍化する経済状態のこと。
「米国のディスインフレーション入りは、いつ?」「今でしょ」
「米国のディスインフレーションで、株価はどうなる?」「株式、不動産、金あたりは、下落する可能性が出てきます」
「日本も、今?」「日本は、インフレーションが進行していないので、ディスインフレーションではありません」
ディスインフレーションとは、インフレーションが進行する中で、金融引き締め政策などにより物価上昇ペースが鈍化する経済状態のことです。
英語では、「disinflation」と表記します。
米国は、今、まさにディスインフレーションの渦中にあります。
日本は、物価が下落するデフレーションなので、ディスインフレーションではありません。日本は、今、デフレ脱却のために金融緩和を続けています。それをやりすぎると、インフレーションになってしまいます。
その後は、金融引き締め政策によって、物価上昇を抑えます。その時、ディスインフレーションになります。
インフレーションは、一般的に物価の上昇と通貨価値の低下を意味します。以下に、インフレーションの怖さをいくつかのポイントで説明します。
こうした怖さから免れるために、金融引き締め政策を行うのです。
その結果が、ディスインフレーションというわけです。
1970年代の日本も、インフレーションを経験して、その後、ディスインフレーションになりました。
ディスインフレーションの事例としては、まさに、今現在の米国がそれに当たります。
この図のように、インフレーションが進行する中で、金融引き締め政策などにより物価上昇ペースが鈍化する経済状態になっています。
一般的に、インフレーションになると、物価が上昇して、株価は上昇します。
一方、ディスインフレーションは、物価上昇が鈍化するので、株価には悪影響です。
さらに、金融引き締め政策もしているので、株価にはマイナスです。
ただし、インフレーションが収まるので、先行きは明るい見通しになるでしょう。
ディスインフレーションの先には、経済正常化状態が、あります。
米国は、悪いインフレーションから、解放されて、株価は、安定期に入るでしょう。
30年間の株価を見ると、米国株は、随分上昇したのに、日本株は、ほとんど上がっていません。
日本は、1970年代などのインフレーションの後、バブルが弾けて、長いデフレーションの時期を経験してきました。
バブルの時に、早めに金融引き締め政策を施しておけば、ここまでのデフレーションにはならなかったかも知れません。
日本は、今、このデフレから脱却するために、金融緩和を続けています。
緩和のやりすぎは、禁物です。
そのため、日銀は、YCCの撤廃など、出口戦略を練っているのです。
さて、米国株に話を戻すと、「1327.97」というピークをつけてから、株価は、低迷しています。
これこそが、ディスインフレーションの兆候なのです。
金融引き締め政策によって、インフレーションは抑えられますが、株価は、下がってしまうのです。
しかし、今後の政策次第では、早くに、挽回できます。
それが、利下げです。
米国は、株価下落を覚悟の上で、度重なる利上げに着手しました。
そのおかげで、ディスインフレーションになっても、利下げというカードを手にしたのです。
日本は、利上げもしていないで、金融緩和を続けています。
周回遅れのようですが、今の日本経済が、そんなに悪い印象はありません。
個人的には、日銀の金融政策は、悪くないと思っています。
ただし、国内のあらゆるもの・ことの空洞化は避けられないでしょう。
米国は、今、まさにディスインフレーションの状態になっています。
これから、インフレ率が低下し、株価は、下げる方向になるとも思われますが、企業業績の向上も期待できるので、上がる可能性も大いにあります。
日本は、まだデフレーションから脱却しようという段階なので、ディスインフレーションになるには、まだ時間がかかります。
もっとも、インフレーションになってしまったらの話ですが。
個人的には、日本は、インフレーションにならないで、低空飛行を続けた方が、安定感もあるし、国内の経済状態も良いと思うのですが。
今、多くの人がしているように、米国株などの海外資産に投資すれば、資産も上昇するわけですし。
物価が上がらないで、資産が上昇するって、素晴らしいことではないでしょうか。
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