初心者向けの最新投資コラムです。
まずは、2つのグラフをご覧ください。
この2つは、いずれも、米国の消費者物価指数のグラフですが、上図は、よく見かける「前年比」のグラフで、下図は、あまり見かけない「現在値」のグラフです。
後者に関しては、少し説明が要るかも知れません。
2020年7月14日を100として、2021年が5.4%増の105.4、2022年が9.1%増の114.99、2023年が3.0%増の118.44です。つまり、どんどん嵩上げされているのです。
「インフレ鈍化」や「インフレ2%に近づいた」などと聞くと、なんだか、元に戻ったような気がします。
しかし、実際には、かなりの高止まりになっている状態なのです。
インフレの下駄を履いたような状態です。
これから、2%になったところで、もう、ここ数年の上昇を無視することはできない。
これから、ずっと付き合っていくのです。
だから、すぐに利下げというわけにはいかないのですが、消費者物価指数が、前年比マイナスというのも、良くないことなのでしょうし、あまりありません。
遡ると、2015年に、マイナスになっていた頃があります。
なので、これからの米国は、この高止まりの状態から、2%成長を目指すのか、一旦、マイナスになっても、元に近づけるのか。
難しい舵取りを迫られます。
個人的には、2%目標と言いつつ、少し、2%を割り込む時期もあるのではないかと思っています。
しかし、消費者物価指数は、かなり高い。
米国経済は、この高い消費者物価指数を咀嚼しつつあります。
これが、世界のスタンダードになりつつあるのです。
日本は、大きく溝を開けられています。
下駄どころか、足袋を履いているようなものです。
そこで、タイトルの「インフレ鈍化の罠」ですが、企業業績は、このインフレの猛進に負けずに、上昇しています。
そして、これから、インフレ鈍化になるにつれて、企業業績が、頭打ちになっていくのではないだろうか。
そこを、危惧しているのです。
そうなると、経済が逆回転して、デフレになりはしないか。
そんな心配すらしてしまうのです。
つまり、インフレだったから、企業業績が伸びたとも言える。
本当に怖いのは、インフレが鈍化してからかも知れませんね。
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