円安になると儲かる、円キャリートレード（円キャリー取引）の個人のやり方を解説しました。FXでやる例、仕組み、危険性をわかりやすく説明。SBI証券や楽天証券でも、普通にできます。円キャリートレードは、FXや外貨預金、外貨建て投資信託など、意外に身近なところで、できます。
円キャリートレードとは、低金利の円で資金を調達し、それを高金利の通貨に換えて運用し、金利差による収入を稼ぐ取引のことです。
具体的には、日本の短期金融市場で円を借り入れ、それを米国ドルなどの高金利通貨に換えます。そして、その高金利通貨を米国債や外国株式などの金融資産に運用します。一定期間後に、運用した金融資産を売却して円に戻し、借りた円を返済します。
この取引では、円の借入金利と高金利通貨の運用利回りの差額が利益となります。例えば、円の借入金利が0.1%、米国債の運用利回りが2.0%の場合、1億円を借り入れて運用すると、1年間で1,900万円の利益が得られます。
円キャリートレードは、機関投資家やヘッジファンドなどの有力な資金調達・運用手法とされています。また、個人投資家でもFX取引などを利用して、円キャリートレードを行うことができます。
円キャリートレードは、円安要因となると考えられています。なぜなら、円キャリートレードを行うことで、投資家は円を売って高金利通貨を買うことになるためです。円売りが増えると、円安圧力が強まります。
ただし、円キャリートレードは、為替レートの変動リスクを伴う取引です。例えば、円安が進むと、運用した金融資産の価値が下落し、利益が減少する可能性があります。また、円高が進むと、運用した金融資産の価値が上昇し、損失が発生する可能性があります。
個人の円キャリートレードを行うには、以下の手順が必要です。
円キャリートレードを行うには、FX取引の口座を開設する必要があります。FX取引業者は多数ありますが、信頼性や取引条件などを比較して、自分に合った業者を選びましょう。
FX取引では、レバレッジをかけて取引を行うことができます。レバレッジとは、自己資金の何倍の取引ができるかという倍率のことです。レバレッジをかけて取引を行うことで、少ない資金で大きな利益を狙うことができます。
円キャリートレードでは、レバレッジをかけて円を借り入れることで、少ない資金で高金利通貨を運用することができます。レバレッジの倍率は、FX取引業者によって異なりますが、一般的には10倍程度が利用されています。
円を借り入れたら、その資金を使って高金利通貨を買います。高金利通貨としては、米国ドルや豪ドル、ニュージーランドドルなどがよく利用されています。
高金利通貨を買ったら、それを運用します。運用先としては、米国債や外国株式、先物などの金融資産がよく利用されています。
運用期間が終了したら、運用した金融資産を売却して円に戻します。そして、借りた円を返済します。
円キャリートレードを行う際には、以下の危険性があります。
円キャリートレードは、為替レートの変動リスクを伴う取引です。例えば、円安が進むと、運用した金融資産の価値が下落し、利益が減少する可能性があります。また、円高が進むと、運用した金融資産の価値が上昇し、損失が発生する可能性があります。
レバレッジをかけて取引を行うことで、大きな利益を狙うことができますが、その分、大きな損失が発生するリスクも高くなります。レバレッジの利用には、十分に注意しましょう。
円キャリートレードで得た利益は、雑所得として課税されます。利益額に応じて、所得税や住民税が課されます。
円キャリートレードは、うまくいけば大きな利益を得ることができる一方で、大きな損失が発生するリスクも伴う取引です。事前にリスクを十分に理解した上で、慎重に取引を行うようにしましょう。
FX以外にも円キャリートレードを行う方法はあります。
円を外貨預金に預けることで、外貨の金利を受け取ることができます。ただし、外貨預金は、為替レートの変動リスクを伴います。
外貨建て投資信託は、外貨で運用する投資信託です。外貨の金利や為替レートの変動によって、値動きします。
外貨建て保険は、外貨で運用する保険です。外貨の金利や為替レートの変動によって、保険金の受け取り額が変動します。
これらの方法は、FXのようにレバレッジをかけて取引を行うことはできませんが、為替レートの変動リスクを抑えた円キャリートレードを行うことができます。
具体的な例としては、以下のような方法が挙げられます。
これらの方法は、FXに比べて複雑な手続きや知識が必要となる場合もありますが、リスクを抑えた円キャリートレードを行うことができます。
円キャリートレードは、FXや外貨預金、外貨建て投資信託など、意外に身近なところで、できます。
しかし、レバレッジをかけたFXは、気をつけましょう。
今後の見立てとしては、日米の金利差は依然として大きいので、円安傾向は続くと思いますが、徐々に円高になることも予想されます。
こまめに相場をチェックしましょう。
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